2025/01/10 16:25

こんにちは。omitsu夫です。
1月1日発刊須坂新聞特別号の「古いもの」の美しさを受け継いでという特集にて当店の「染め直しサービス」と「おつくろい」についてご紹介していただきました。貴重な機会をいただきありがとうございました!
そして良いタイミングなので今回のBlogではこの染め直しサービス、「染めておつくろい」について改めてご紹介したいと思います。
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「染めておつくろい」とはお客様の私物をお持ち込みいただき当店で染め直すサービスです。
そもそも当店は古着の取り扱いがあります。
古着の為仕入れの時点でほつれや穴、汚れが目立つ服も多く、販売するにあたり「お直し」が必要なものが多々出てきます。
「お直し」の対応をしていく中、この服はこのパーツが無い方がカッコいいのにな、、、襟の形状を少し修正したらもっとかっこいいものになるのにな、、、。などなど、「お直し」にアレンジの要素を加える。そんな発想が強くなってきました。
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そしてその「お直し」における手段の一つとして「製品染め」があります。
きっかけはどうしても取れないシミや全体的な黄ばみを隠す為でした。
製品染めは対象物と上手く噛み合えばとても素敵な作品を生み出します。
そして僕の尊敬するクリエイター達が作品を表現する手法として製品染めを取り入れていたことにも大きく影響されました。
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余談ですがこの分野で僕が特に影響を強く受けたのはカルペディエムと言うブランドです。(デザイナーはマウリッツオ アルティエリ)
デビュー以来ずっと興味があり、当時勤めいていたお店で取り扱いが始まる事で一時はこのブランドの作品の事を一日中考えていたりしました。
一般的にはレザー製品で有名かと思いますが、後期においては布帛の完成度、特に生地を開発するパワーは本当に感動していました。
今日の「作家とブランドの間」を確立していたブランドではないでしょうか。
個人的な意見としては後世のメンズの服のあり方において多大な影響力を発した方でありブランドだったと思っています。
パリの名店「レクレール」さんで展示されている姿や、幸運なことに本拠地であるイタリア・ペルージャのアトリエに行く事ができ、そこで受けた説明は今も色褪せず記憶に残っています。
この時に直接作業をしているところを見れたことも今日の自分の為になるとても貴重な経験でした。
同ブランドではハンドダイというプロダクトの上から染料を入れていく技法で染色をしており、濃淡や陰影の強い力強い色合いが特徴的でした。
彼らにおいての「デニム」=「分厚い麻の生地」もまた同様に力強く、他とは一線を画していました。
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話がそれてしまいましたが、、、「染めておつくろい」では現在
ブラック
ネイビー
グレージュ
オレンジ
ライムグリーン
の5色を展開カラーとして発表しています。
2月には新色を一色加えて6色展開にします。また何か企画展か表現する場を設ける予定です。
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それでは実際にお客様からのご依頼品を一つ紹介。
before
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after
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こちらは「グリフィン」というブランドのジャケット。
1990年代後半から2000年代初頭はメンズブランドが大きく台頭し、その後市場において大きく変化した時ではないでしょうか。
多くのドメスティックブランドの出現やヘルムートラングのような時代を代表したデザイナー、はたまたラフシモンズの登場などなど。
UKではストリートやクラブカルチャーからクリエイティブな人達が続々と出ていました。
マハリシ、ベクストジェネレーション、YMCなどなど、、、。
そんな中「グリフィン」はよりクリエイティブ色が強く圧倒的な表現力でファンを獲得していきました。
当時勤めていた店でグリフィンも取り扱っていましたのでよく作品に触れていました。
「ストリートとモードの狭間」
ここを絶妙に捉えていたと思います。
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またまた話がそれてしまいましたが、、、
本作はカモフラージュ柄の上から黒みをのせる事で独自のダークな表情を作り上げたもの。
長年の着用による経年変化で黒みが弱くなってきている事でご依頼をいただきました。
長年お付き合いさせて頂きそして尊敬するお客様からご依頼いただいたものでとても印象に残っている一着でもあります。
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真っ黒に塗りつぶしてしまうと表情がなくなってしまい魅力を損ねてしまう。
僕が使用している染料はコットン100%が主に力を発揮するものです。
本作は20%ほど科学繊維が棍棒しているので通常より淡く染まります。
その特性を活かして染料の分量を計算し染め直しさせて頂きました。
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ご依頼を受けた際に大切にしている事はお客様の完成イメージの把握です。
お互いのイメージがズレていないか、ズレているならいかにしてその差を埋めるかを話し合い
リスクも含めてきちんとご説明いたします。
大切な一着をより永く愛用できるお手伝いをさせて頂けたらと思います。
ご相談・お見積もりのみでも大丈夫ですので、ご興味ありましたらぜひ一度ご連絡ください。
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以下のリンクから過去の記事もご確認いただけます。是非ご一読ください。
・omitsuでおつくろいの会 (こちらに料金の説明があります)
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洋服と工芸 omitsu
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